ごあいさつ

日本経済は長引くデフレからの脱却に向けた期待が高まり、景気の浮揚感が生まれています。2020年の東京五輪開催が決定したことで、国内経済にも明るい目標が生まれ、インフラ整備や観光振興による経済効果にも注目が集まり、成長戦略のさらなる加速が見込まれています。このような追い風を受けて、機械業界も景況感は改善の方向で推移し、中小企業の設備投資意欲も回復してまいりました。今後も緩やかな成長を続けていくものと思われます。しかしながら、世界のモノづくりの環境も急速な技術の進化とともに大きく変わっています。日本や欧米の成熟市場では、エコ関連ビジネスや航空機、医療機器などの先端技術を利用する分野が拡大し、小ロットや変種変量生産への対応が求められています。一方、新興国市場も急激に変化し、人件費の高騰によって自動化を進めるお客さまが増加しています。また、新興国と呼ばれる国々は、新たな地域に移っています。こうした環境の中、アマダは多様化したグローバル市場に対応するべく、環境負荷を大幅に低減するファイバーレーザマシンや製造工程を統合することで生産性を高めた複合マシンを開発し、世界各地の主要生産拠点にて、「Made in Local by AMADA Quality」でマシンを生産して、世界中のお客さまにお届けしています。金属加工機械の総合メーカーとして、お客さまの製品の高付加価値化と地球環境への配慮を両立する商品をご提供し、社会の発展と地球環境保護に貢献してまいります。

アマダは2010年に「アマダグループ環境宣言」を策定し、「エコでつながるモノづくり」でお客さまと社会、そして世界とつながる企業をめざすことを宣言しました。2020年度までの長期目標である「AMADA GREEN ACTION」を設定し、そのなかで3つの重要課題についてコミットメントいたしました。

- 商品におけるCO2排出量の削減 -

1つめの「商品におけるCO2の削減」ですが、アマダの商品は生産財であるため、ライフサイクルにおけるCO2排出量は、お客さまの使用時がほとんどを占めています。従って、省エネ性の高い商品(エコプロダクツ)の創出が最も重要であると考えております。消費電力を従来機と比べ約80%削減したファイバーレーザマシンや、消費電力の削減と製造工程を統合することで生産性を高めた複合マシンなどの多くのエコプロダクツを創出し、商品におけるCO2排出量の削減活動を順調に進めてまいりました。

その成果として、当社のレーザマシン「FOL-3015 AJ」およびパンチ・レーザ複合機「ACIESシリーズ」が、平成25年度地球温暖化防止活動環境大臣表彰(技術・製品部門)を受賞する栄誉を受けるなど、当社の省エネ性・生産性に優れたエコプロダクツの開発に高い評価をいただきました。栄誉ある賞の受賞を誇りに思うとともに謙虚に受け止め、今後も総力を結集して省エネ性・生産性に優れたエコプロダクツを数多く創出してまいります。

- 事業活動におけるCO2排出量の削減 -

次に、2つめの「事業活動におけるCO2排出量の2020年までに25%削減」ですが、着実に歩みを進めております。主要な生産拠点においては、業務プロセスの効率化と生産工程の効率化を図り、省エネ化、省資源化を進め、環境負荷の低いエコ工場への改革を日々続けております。さらに、自然エネルギーの活用も重要なテーマと考え、事業所・工場の新設時には積極的に採用いたしました。

また、海外の事業所での環境活動も積極的に取り組んでおります。オーストリアおよび中国のブレード製造工場ではすでにISO14001を取得し、日本の事業所と同じ目標を掲げ同期した環境活動を行っております。今後も、アマダはよりグローバルに環境活動を展開し、早期の目標達成に向けて邁進してまいります。

- 生物多様性の保全・再生 -

3つめの「生物多様性の保全・再生」については、国内では本社のある伊勢原事業所において、はたらく人とみどりの共生をめざした「森の中の事務所」への挑戦を始め、主力生産拠点である富士宮事業所で展開する「アマダの森」での豊かな森の育み、土岐事業所では、絶滅危惧種として指定されている「ハナノキ」の地域固有種を敷地内で植樹育成など、様々な生態系保全活動を行っております。

海外においても、英国法人であるAmada UKでは、英国で保護種とされている「ホクオウクシイモリ」の生態系の保護のため、敷地内での生息エリアを設けるなど、自然と生態系に配慮し共存できる環境の整備をしております。今後もこれら絶滅危惧種の保護に特に注力して、グローバルに生物多様性の保全・再生に努めてまいります。

アマダは2016年、おかげさまで創業70周年を迎えます。金属加工機械の総合メーカーとして、激変するグローバル市場に対応する改革を間断なく進め、モノづくりを通じて世界の人々の豊かな未来に貢献してまいります。

2014年9月
株式会社アマダ
代表取締役社長
岡本満夫